フローにんげんの一日

しょーもない日々にしょーもない突っ込み!

ジムの休日 チーフ

やっと今日も仕事が終わった、毎日毎日面倒臭い。何でこんなに会社の為に、働いてるのか分からなくなる。入社してから36年、40連勤したこともある。給料は全然あがらないし、あがらないからみんなが辞めてく。それなのに上は知らん顔で、カリスマ性に欠けるとか言う。

スタッフは7人しかいないのに、二年で11人が辞めた。来月にはもう一人辞める、一番仕事が出来るスタッフだ。やはりお金を稼がなければと言っている。それともそれは口実で、実は私にも非があるのかな。

兎に角辞める前までに、上に提出する月報書式を、簡略化しておいて欲しい。それが出来れば後々打ち込みが楽になる。作ってくれたら、飲み代ぐらいは奢るつもりだ。ちょっと変わった男だが、彼には確かに世話になった。

そういえば今から飲み会である、私は一度家に帰って、ちょっとだけ飲んで、電車に乗った。日暮れを前に町へと向かう電車はまばらで、若い女が眠たげな目に、マスカラをつけている他に、取り立てて動く者もないまま、夕闇の中に沈んでいく。

私は何を得たのだろうか。結婚もせず、子供もいない。給料は安く、地位もない。少しはお金も貯まったけれど、何かに使う気力もない。いいや、これから少しは使う。歓迎会を企画され、少しは使わざるを得ない。「たかりだよな」と呟いてしまう、少し疲れているかも知れない。