フローにんげんの一日

しょーもない日々にしょーもない突っ込み!

藪の中 1

一年半で一番ベテランスタッフの湯崎先輩が切れていた。千賀チーフに8月末で、辞めると言った言わないで、軽く喧嘩になったらしい。

 

「いや言ったって、知ってるでしょ!8月いっぱいで辞めるってさ。それなのに9月末までだよね、とか言うからさ。ふざけんじゃねーよ、次の仕事も決まってますよって話じゃん。」

 

「まあ確かにメールとか何とか文書に残していなかったのは、間違いだったよ。そこは本当に勉強になった。でもだからって、それは無くない?」

 

「何?どんな言い方をしたのか、だって?残業含めて手取りを上げてくれるなら、9月以降も働けますが、そうでなければ8月末で!って俺はきちんと言ったんだよ。残業あったか?給料増えたか?8月のシフト見てみてよ、もう。」

 

「もし万が一言ってなくても、法律上は二週間前に辞めるって言えば良いんでしょ!だったらぶっちゃけ変わらないじゃん!なのにすっとぼけるなんて!」

 

それからちょっと悟った顔で「いやいや、みんな言ってたけどさ。辞めると言ったら揉めますよ、態度が冷たくなりますよって、あれは確かに本当なんだな。だからさお前も気を付けてな。」と。

 

それはそうかも知れないし、そうじゃないかも知れないし、チーフと勤務を明日に控えて、僕の相槌も控えめだった。